MARVELヒロイックRPG用のシナリオをつくってみた

こんにちは。LUTEです。

ルールブックを買って、嬉しくてつくってみました。

いや、買ったのは2年くらい前なんですけど、ルールが難しすぎて挫折を繰り返しながら、エンドゲーム公開1周年の今日、ようやく形になったので一応ブログに載せてみようと思った次第です。


シナリオ:MCU版アベンジャーズ/ニューヨークの戦い


【前提】


このシナリオは、2012年公開映画『アベンジャーズ』のストーリーを、ルールブックに記載されているシナリオ「ブレイクアウト」を参考にしながら、ゲームシナリオに置き換えた2次創作です。

本編に登場するヒーローを自分らしくロールプレイするのも、本編には登場していないヒーローが実はこの戦いに加わっていたとするのもどちらも楽しいかなと思い、作成しました。

実際にプレイする機会があれば、今後少しずつ改良していきたいと思います。

映画を鑑賞していない方にもプレイヤーとして自由に楽しんで頂ければと思いますが、ウォッチャー(GM)は、プレイヤーから舞台設定に関する様々な質問を受けることになるかと思いますので、『アベンジャーズ』及びMCU関連作品を鑑賞のうえプレイすることをお勧めします。


【参考サイト】

・「富士見書房公式TRPGオンライン」

https://fujimi-trpg-online.jp/download/mhrpg.html#sheet

キャラクターシートやサマリーをダウンロードできます。

・「Askの日記」 http://ask.liblo.jp/

ルールブックに掲載されていないヒーローのMCU版自家製データファイルを公開されています!営利目的でなければ活用OKとのことです。

・「T's Digital Junk!?」https://akiyuki3.hatenablog.com/entry/2018/08/13/231827

MARVELヒロイックRPGのミニリプレイを公開されてます。ダイスの判定方法など非常に分かりやすいです。



【導入】

※正直、本編の1時間43分あたりまでを観て頂くとイメージしやすいと思います。


無尽のエネルギーを持つ四次元キューブをロキに奪われたことをきっかけに、国際平和維持組織S.H.I.E.L.Dの長官・フューリーが【アベンジャーズ】を結成した。

しかしロキの計略にはまったアベンジャーズが仲間割れをしている隙に、ロキに洗脳されたセルヴィグがスタークタワーの屋上にワームホールを開くための装置を設置、装置を起動させてしまう。これにより、ワームホールから侵略を目論む宇宙人・チタウリの軍勢が次々と地球へ呼び寄せられてしまったのだった。


【イベント・マイルストーン】


○バナーにハルクとして戦いに参加してもらう

1XP :バナーを見つけ、声をかけた時に得る

3XP: バナーにハルクとして一緒に戦ってもらえるよう訴えかけ、説得できた時に得る

10XP: グランドセントラル前まで誘導したリヴァイアサンにハルクが攻撃を仕掛けた時に得る


○人命救助活動を行う

1XP:チタウリに襲われる人々、もしくは倒壊する建物や炎上する車などから人々を助けるべく行動を起こした時に得る

3XP:人々の救出に成功した時に得る

10XP:人々の救出に成功し、なんらかのコミュニケーションの末、人々から感謝の言葉をかけられた時に得る


○ワームホールを塞ぐ

1XP:ワームホールを閉じるための情報を手に入れた時に得る

3XP:ワームホールを閉じることに成功した時に得る

10XP:核ミサイルを自身で処理する、もしくは処理する方法を仲間に指示して達成を見届けてからワームホールを閉じることに成功した時に得る


【アンロック可能なもの】


〇ハルクをアンロックする

5XP消費することによりハルクの支援をリソースとして得られ、リソースを使いハルクを出現させてチームを援助してもらうことができます。10XP消費することにより、一度だけヴィランを一体引っ掴んで叩きのめしてくれます。そののちどこかへ飛び去ります。


【スタート地点】


・アイアンマン

マンハッタン上空。開いたワームホールから次々に現れるチタウリの軍勢を目の当たりにしている。

・ソー

スタークタワー/上階。ワームホールを閉じるよう説得すべく、騒動の元凶であるロキと対峙している。

・キャプテン・アメリカ、ブラックウィドウ、ホークアイ

クインジェットで飛行中。ワームホールが開いたのを確認し、マンハッタンを目指して飛行している。


※プレイヤーが上記のヒーローを選択した場合、以降の行動はプレイヤーのロールプレイに委ねて大丈夫です。プレイヤーが選択しなかったヒーローは以降、NPCとしてで基本的に本編通りの行動を取ります。プレイヤーの行動によっては共闘することになるでしょう。

※ただし、ソー、ホークアイはルールブックにヒーローデータファイルが掲載されていません。自作して頂くか、ホークアイに関しては、「Askの日記」さんのデータをお借りすることをお勧めします。

残念ながらソーのデータはないため、参考までに自作してみました。

ルールブックに載っているキャラクターデータのつぎはぎなので、イメージちがうところは適宜修正してください。


○ソー

<ソロ>D10<バディ>D6<チーム>D8

キーワード:<アスガルドの王子><尊大な態度> <正義感>

パワーセット:《雷神》

<超人的な耐久力>D10<神のごときスタミナ>D12<超人的な怪力>D10<優れた反応速度>D8<神秘抵抗>D8

SFX:不死身。1PPを消費することで、神秘的な攻撃でない限り、身体的ストレスやトラウマの結果を無視する。

SFX:底力。≪雷神≫のパワーを含むアクションを行う前に、肉体ストレスのダイスをドゥームプールに移し、そのアクションにおける《雷神》のパワーを1段階アップさせることができる。

制約:傲慢。1PPを獲得し、疑いや罪悪感や自尊心によって生じた感情的ストレスが1段階アップする。

《ムジョルニア》 

<天候の操作>D12<武器>D10<超音速飛行>D10<電気ブラスト>D10

SFX:範囲攻撃。複数の相手を目標にする。追加の目標1体につき、プールに1D6を加え、効果ダイスを追加でもう一つ確保する。

SFX:耐性。1PPを消費することで、電撃を無視する。

SFX:反射投擲。1体の目標に対する武器ダイスを1段階アップさせるか、個数を2倍にする。合計値から最も出目の大きいダイス1つを除去し、代わりに他のダイスを1つ加える。

制約:装備。《ムジョルニア》をシャットダウンし、1PPを得る。《ムジョルニア》を回復するためには、ドゥームプールを対決相手としてアクションを行うこと。

専門技能:<戦闘術の熟練者>D8<威圧の熟練者>D8<神秘学の熟練者>D8

※プレイヤーが『アベンジャーズ』に登場しないヒーローを希望する場合、このイベントのマイルストーンを1つ以上遂行することを条件に、使用可能です。ウォッチャーとプレイヤーでこの戦いに参加することになった理由とスタート地点をお互いに納得する形で決めて下さい。

Ex)エンシェントワンをエンドゲームの設定のまま登場させるのであれば、「ストーンを守るために、サンクタムサンクトラムから戦いに参加する。イベントマイルストーン:人命救助活動を行うを遂行する」など

※ハルクは最初のアクトに登場しないため選択できません。もしもアクト2から新しく参加するプレイヤーがいて、かつ、他のプレイヤーが最初のアクトでハルクの登場条件を満たしていたら、ハルクの使用を薦めてみても良いかもしれません。ハルクに関しては、「Askの日記」さんのデータをお借りすることをお勧めします。



【アクト1:ワームホールの開放】


このアクトではドゥームプールを2D6で始めて下さい。


スタークタワーからワームホールへと伸びる青白い光の柱を見て、あるいはアイアンマンからの「パークアベニューへ向かえ。引き連れて行く」という通信を耳にして、あるいはチタウリの軍勢を引き連れて空を飛ぶアイアンマンを見て、ヒーローたちは各々スタークタワー(グランドセントラル駅前)を目指すことになるでしょう。

向かう途中で何かしらの問題に直面するようなら(ソーはまずロキを退けなければならないでしょうし、クインジェット組もロキと戦うソーが目に止まって援護をしようとするかもしれません)アクションシーンを挟んで下さい。

幕間シーンにして、リソースを用意する時間にしても大丈夫です。

はやくグランドセントラル前での戦闘に移行したい場合は、各プレイヤーにどのようにグランドセントラル前に到着したのかを決めてもらって下さい。


【幕間シーン:情報提供】

プレイヤーの選択したヒーローの専門技能に基づいて以下のリソースを提供できます。


<戦闘術><科学><ヴィークル><メカ>のリソース

プレイヤーの選択したヒーローがマンハッタン上空でリヴァイアサンを目撃した場合、ソロでの戦闘は厳しいことに気付く。グランドセントラル前までおびき寄せて他のヒーローと協力して迎え撃つことを思いつく。


<心理学><戦闘術>のリソース

グランドセントラル駅前にいる場合、ビルに警官を送って人命救助し、地下に市民を避難させ、道路に人々が出てこないよう39丁目に非常線を張るように警官に指示を出すことができる。


【幕間のシーン:バナーとの会話】


グランドセントラル前のチタウリを一掃すると、ハルクとなって暴走して以降行方不明となっていたバナーが小型バイクに乗ってやってきます。

プレイヤーがバナーとの会話を試みる場合、このシーンは幕間シーンとして扱い、ヒーローに襲いかかろうとするヴィランは現れないものとします。

バナーもアベンジャーズを助けるためにここへやってきたのですが、まだ理性を失って暴走するハルクになることへの迷いがあります。彼を説得するには、<心理学>を使って今はハルクの力が必要な時だと説得したり、適切な<キーワード>を使って訴えかけたりと様々な手段が考えられます。

プレイヤーがバナーを説得する場合、ドゥームプールとの対決でダイスロールを行わせて下さい。その際、バナーの抱える罪悪感を表すため、1D10を加えること。ヒーローたちがドゥームプールとの対決に勝てば説得成功です。バナーはハルクとして次のアクションシーンから戦いに参加します。

さらにXPを使ってアンロックすることでもハルクの力を借りることができます。5XP消費することによりハルクの支援をリソースとして得られ、10XP消費することにより、一度だけヴィランを一体引っ掴んで叩きのめしてくれます。

ハルクの説得に成功しても失敗しても、アイアンマンがNPCヒーローの場合、リヴァイアサンを引き連れて、グランドセントラル駅前までやってくるため戦うことになるでしょう。


【アクションシーン及び特筆すべき場所】

アクト1、2ともにニューヨークでの戦いとなるため、こちらにまとめておきます。


[特筆すべき場所]

・パークアベニュー及びマンハッタンの地上各地

チャリオットから飛び降りたチタウリたちがそこかしこで暴れ回っている。チタウリの襲撃により、各地で<車の炎上>が起こっており、<瓦礫の山>を縫うように<逃げ惑う人々>で道路は溢れかえっている。


・マンハッタン上空

ワームホールより次々とチャリオットに乗ったチタウリやリヴァイアサンが現れる。チタウリの攻撃で<今にも崩れそうなビル>の中には、<閉じ込められた会社員たち>がおり、また地上に目を向けると、<上空を見上げパニックを起こす人々>が見える。

アクト2以降(ダイスの消費は不要)、ハドソン川上空をまっすぐマンハッタンに向けて飛行する《核ミサイル》を確認することができる。


・グランドセントラル駅前

駅前の店や建物がチタウリに破壊されたことで、数人のヒーローがまとまって戦えるような<比較的開けた空間>が生まれている。チタウリの襲撃で<バスに閉じ込められた人々>や<戸惑いながら州兵の到着を待つ警官>がいる。


・ビルの屋上

マンハッタン上空をチャリオットに乗ったチタウリやリヴァイアサンが飛び交っている。高層ビルの屋上は<視界が開けている>ため、地上と上空の両方の様子を同時に確認でき、地上と上空にいるそれぞれのヒーローと連携をとることもできる。<室外機や貯水タンク>があるが、<戦闘に十分なスペース>を確保でき、足場はしっかりしている。

アクト2以降(ダイスの消費は不要)、ハドソン川上空をまっすぐマンハッタンに向けて飛行する《核ミサイル》を確認することができる。


・クライスラービルのてっぺん
マンハッタン区タートルベイにある高層ビル。ワームホールを間近に望むことができる。ビルの上の鋭く尖った部分に掴まることができるが、足場は<わずかに足がかけられる程度>。空に開いた丸い穴から次々とチタウリの軍勢が飛び出してきている。穴の向こうには、<真っ暗な宇宙>がわずかに見える。近づきすぎると<無酸素・無重力>の宇宙空間へと引きずり込まれてしまうため、生身の人間には危険だということがわかる。
アクト2以降(ダイスの消費は不要)、ハドソン川上空をまっすぐマンハッタンに向けて飛行する《核ミサイル》を確認することができる。


・スタークタワー/エントランス
一般的な企業エントランスといった内装だが、堅牢なビルのため<チタウリの襲撃から逃れた人々>の避難場所として開放されている。ただし上階への階段及びエレベーターは<屈強な警備員>と<スターク製の分厚い強化扉>によってしっかりと守られており、セキュリティパスを持った者かスタークからの許可を得た者以外通ることはできない。


・スタークタワー/上階

<洒落たバーカウンター>などスターク好みの内装が施されており、<数十人規模のパーティを開いても十分なほど広い>が、チタウリ襲撃前にロキとスタークが揉み合ったことにより、マンハッタンを一望できるガラス張りの窓の一部が割れていて、床には<ガラスの破片>が飛び散っている。


・スタークタワーの屋上
<ワームホールを開くための装置>があり、そこから青白い光がワームホールへ向かって真っすぐに伸びている。装置は<エネルギーバリア>で保護されている。そばにはワームホール開放時の衝撃で気を失った<セルヴィグ>が倒れている。
アクト2以降(ダイスの消費は不要)、ハドソン川上空をまっすぐマンハッタンに向けて飛行する《核ミサイル》を確認することができる。


[アクションシーン:チタウリとの戦闘]

ヒーローたちがグランドセントラル前に着いたあと、もしくは襲われる人々を救出する際にこのシーンを使って下さい。

地上戦であれば「チタウリ」と、空中戦であれば、「チャリオットに乗ったチタウリ」と戦闘することになるでしょう。

またワームホールを閉じない限り次々とチタウリは現れます。何かしらの問題に直面するたびに一戦交えることになるかもしれません。


○チタウリ

<チーム>5D6

キーワード:<戦闘員><攻撃的><別宇宙の生命体>

パワーセット:《傭兵の装備》

<優れた耐久力>D8<ブラスター>D6<群がる>D8

SFX:範囲攻撃。複数の相手を目標にする。追加の目標1体につき、プールに1D6を加え、効果ダイスを追加でもう一つ確保する。

制約:<チーム>のダイスに1D8のストレスを受けると、<チーム>のダイスが減る。

専門技能:<戦闘術の熟練者>D8



○チャリオットに乗ったチタウリ

<バディ>4D6

キーワード:<戦闘員><攻撃的><別宇宙の生命体>

パワーセット:

《傭兵の装備》<優れた耐久力>D8<ブラスター>D6<群がる>D8

SFX:範囲攻撃。複数の相手を目標にする。追加の目標1体につき、プールに1D6を加え、効果ダイスを追加でもう一つ確保する。

制約:<バディ>のダイスに1D8のストレスを受けると、<バディ>のダイスが減る。

《チャリオット》<エネルギーブラスト>D8<亜音速飛行>D8

SFX:集中。《チャリオット》のパワーを含むアクションのダイスプールにおいて、同じ段階のダイス2つを1段階アップしたダイスの1つに置き換える。

制約:装備。小回りがきかない。狭いところに追い込まれる、もしくは操縦を奪われた時、《チャリオット》をシャットダウンする。ドゥームプールを1段階アップするか、1D6を加える。回復するためにはドゥームプールから1D6を消費すること

専門技能:<戦闘術の熟練者>D8


[アクションシーン:ロキの捕縛]

ロキと戦う状況に至った際に、このシーンを使用して下さい。ロキとの戦いに勝利すると、《ロキの杖》を得ることができます。


※ハルクの説得に成功した場合、アクト2以降のロキとの戦いにおいては、どこからともなくハルクが現れて共闘してくれます。


○ロキ

<ソロ>D10<バディ>D8<チーム>D6

キーワード:<ひねくれ者><洗脳者> <称賛欲求>

パワーセット:【悪戯の神】

<上級魔術>D8<変身>D8<ナイフ>D6

SFX:範囲攻撃。複数の相手を目標にする。追加の目標1体につき、プールに1D6を加え、効果ダイスを追加でもう一つ確保する。

制約:虚栄心。ストレスアウト中か、睡眠中か、気絶中なら《悪戯の神》をシャットダウンする。ストレスから回復するか、意識が戻った時点で【嘘と悪戯の神】も回復する。感情的トラウマを受けたなら、そのトラウマを回復するまで《嘘と悪戯の神》をシャットダウンする。

《ロキの杖》 <精神操作>D8

SFX:ロキの杖。1体の目標に対する<精神操作>の効果ダイスを1段階アップさせるか2倍にする。一番高い目をロールしたダイスを除去し、合計値に加えるダイスを一つ増やす。

制約:《ロキの杖》がロキの手から離れた時、<精神操作>をシャットダウンし、ドゥームプールに1D6を加える。回復するには、チャンスを起動させる必要がある。

専門技能:<神秘学の熟練者>D8


[アクションシーン:リヴァイアサンとの戦闘]

リヴァイアサンに遭遇したプレイヤーが戦う意思を示した時にこのシーンを活用して下さい。他のヒーロー(NPC含む)がいるところまで誘導してから迎え撃つこともできます。


○リヴァイアサン

<ソロ>3D8<バディ>2D6<チーム>D4

キーワード:<攻撃的><愚鈍> <別宇宙の生命体>

パワーセット:《強化外骨格》 <優れた怪力>D8<分厚い装甲>D10<飛行>D6

SFX:範囲攻撃。複数の相手を目標にする。追加の目標1体につき、プールに1D6を加え、効果ダイスを追加でもう一つ確保する。

SFX:粉砕突撃。3体以上の目標に対するアクションにおいて、<分厚い装甲>を2倍にするか1段階アップし、しかるのちに<分厚い装甲>をシャットダウンする。このパワーは、<飛行>を使用すると回復する。

制約:巨体。子どもより小さなものを攻撃できず、狭い隙間に入れず、他にも巨体ゆえのさまざまな不利をこうむる。【強化外骨格】のパワー1つを妨害に変換し、1D6のドゥームを得る。このパワーを回復するには、1D6のドゥームを消費すること。

専門技能:<威圧の熟練者>D8


【アクト2:核ミサイルの発射】

このアクトではドゥームプールを3D8で始めて下さい。


キャプテンアメリカがNPCヒーローの場合、彼が他のNPCヒーローの指揮を執っています。

アクト2のNPCヒーローのスタート地点は彼の指揮のもと、


ホークアイ:ビルの屋上で見張り、位置を知らせる

アイアンマン:マンハッタン上空から3ブロックまでに押しとどめる

ソー:ワームホールのそば(クライスラービルのてっぺん)でワームホールから出てくるチタウリを押しとどめる

ブラックウィドウ、キャプテンアメリカ:地上のチタウリを排除する

ハルクの説得に成功した場合:マンハッタン上空でスマッシュ


となっています。

上記ヒーローのうち、プレイヤーが選択したヒーローに対しては、キャプテンアメリカが「どのように行動したいか?」を問いかけるため、プレイヤーのロールプレイに判断を委ねられます。

またプレイヤーがキャプテンアメリカを選択している場合、他のNPCヒーローからどのように行動すべきか?を尋ねられるかもしれません。キャプテンアメリカとして、アベンジャーズのメンバーを指揮することになるでしょう。


アクト2が始まると同時に、フューリーから「核ミサイルが発射され、あと3分でミッドタウンが消滅する」という通信がアベンジャーズのメンバーたちに入ります。核ミサイルの発射はチタウリの襲撃の知らせを受けた世界安全保障委員会によるものです。マンハッタンごと宇宙からの侵略者を始末しようというのです(プレイヤーがアベンジャーズ未加入ヒーローの場合、アベンジャーズのヒーローと接触したところでこの情報を得ることになるでしょう)


【幕間シーン:情報提供】

プレイヤーの選択したヒーローの専門技能に基づいて以下のリソースを提供できます。


<潜入工作><科学><宇宙知識>のリソース

ワームホールを塞がなければチタウリは無限にやってくる。たとえワームホールを開く装置がエネルギーバリアで守られていたとしても、スタークタワーの屋上へ向かう必要があるとわかる。


<アクロバット><ヴィークル><メカ>のリソース

チタウリの《チャリオット》を奪えば、空を飛ぶことのできないヒーローもビルの屋上やスタークタワーの上まで行くことができる。またこの専門技能があれば、奪うことができると分かる。


<メカ><科学><戦闘術>のリソース

マンハッタンに向けられて核ミサイルが放れたという情報を得ている場合、<亜音速飛行>もしくは<超音速飛行>もしくは<宇宙飛行>のパワーを持っているヒーローであれば、核ミサイルを抱えて、ワームホールから宇宙の向こうへミサイルを放つことができると分かる。


【幕間のシーン:セルヴィグとの会話】


スタークタワーの屋上にはセルヴィグがいます。ワームホールを開いた時に衝撃で気を失っていたようですが、スタークタワーの屋上にヒーローが到達するとすぐに目を覚まします。正気を取り戻した様子です。

ワームホールを開く装置を塞ぐ形でセルヴィグが立っているため、装置に近づくならセルヴィグと会話をしなければなりません。

セルヴィグとの会話になった場合、このシーンは幕間のシーンとして扱い、ヒーローに襲いかかろうとするチタウリは出てこないものとします。

セルヴィグはロキに洗脳されていましたが、その心の奥底にはまだ理性が残っていました。だから装置にエネルギーバリアを解除するための機能を付けていたのです。しかしロキの洗脳に抗えず、知識欲と好奇心を刺激され暴走してしまったことを悔いて自責の念に囚われています。

この時点で《ロキの杖》を持っていたとしても、装置を止めるために使用することはできません。(《ロキの杖》がワームホールを閉じる鍵になっていることを知っているのは、装置をつくったセルヴィグだけだからです)

セルヴィグからワームホールを閉じる方法を聞き出すためには、<心理学>を使ってワームホールを閉じる必要があることを訴えかけたり、適切な<キーワード>を使って説得したりと様々な手段が考えられます。

プレイヤーがセルヴィグを説得する場合、ドゥームプールとの対決でダイスロールを行わせて下さい。その際、セルヴィグの抱える罪悪感を表すため、1D10を加えること。ヒーローたちがドゥームプールとの対決に勝てば説得成功です。

ワームホールを閉じるためには、《ロキの杖》が必要であると教えてくれるでしょう。


※もしプレイヤーがセルヴィグの説得に失敗した場合は、NPCヒーローがフォローすることもできます。プレイヤーには、人々の救助や核ミサイルの処理などにあたってもらい、その隙にNPCヒーローを通じて情報を開示しましょう。


【結末】


基本的にプレイヤーが使用するキャラクター及びハルク以外はNPCとして本編と同様の行動を取ります。

プレイヤーが解決の糸口を掴めなかった、もしくはダイスの神様に見放された場合でも、NPCによってフォローすることができるため、結末が大きく変わることはないでしょう(ただし、プレイヤーのロールプレイを最優先し、NPCの行動は必要に応じて変更して下さい)


・オリジナル6のうち≪核ミサイル≫を処理できるのはアイアンマンとソーだけです。この二人をプレイヤーが選択し、かつどちらも《核ミサイル》の処理を行わなかった場合、《核ミサイル》によってマンハッタン島が消滅することになります(ハルクの説得に成功している場合、ウォッチャーの判断でハルクが《核ミサイル》を掴んで宇宙に放ったことにしても良いかもしれません)


・アイアンマン、ソー、ハルク、もしくは飛行能力を備えたヒーロー(ただし亜音速飛行以上)が《核ミサイル》をワームホールの向こうの宇宙へ放った場合、チタウリの母艦に命中してチタウリたちは全員機能を停止、ニューヨークの戦いは無事勝利に終わります。


※≪核ミサイル≫は、チタウリの母艦に向かって投げる以外にも処理する方法はあるかもしれません。が、母艦がある限りチタウリは活動を続けます。


・映画に登場するキャラクターを全員プレイヤーが選択していて、かつ、誰もワームホールを閉じるために必要な行動をとらなかった場合、ワームホールが空にぽっかりと開いたままシナリオ終了となります(おそらくS.H.I.E.L.Dが介入し、セルヴィグから閉じる方法を聞き出してまもなく閉じるでしょう。もしくはフューリーがキャプテンマーベルを呼ぶことになるかもしれません)


・プレイヤーが本編に登場しないヒーローを選択した状態でトゥルーエンドを迎え、かつ、キャプテンアメリカやアイアンマンらと関わった場合、アベンジャーズに誘われるかもしれません(シャワルマも一緒に食べに行くかもしれません)


・本編に登場するヒーローと一切関わらず(正体も気づかれず)戦った場合、これからも陰ながら世界の平和を守るヒーローとなるでしょう。


プレイヤーの想像し創造する色々な結末をお楽しみ頂ければ幸いです。


以上、MCU版『アベンジャーズ』2次創作シナリオでした。